2010年12月09日

【レビュー】 獅子のごとく 

獅子のごとく 小説 投資銀行日本人パートナー (100周年書き下ろし) 黒木 亮




読書感想文です。

結論;黒木亮ファンや投資銀行志望者、2000年代以降の日本の金融業界の出来事をおさらいしたい人は読むべし。



黒木亮とは



で作家デビュー



で外資系の投資銀行マンとして80年代〜2000年代前半を生きた男たちを限りなくリアルに描き
経済系の作家として私が最も好きな作家です。


黒木亮の小説の特徴として
綿密な下調べ、自らの経験を通じて、限りなくリアルな小説を書きあげる点です。また、実際にあった出来事を小説の中に取り入れるので、ニュースが流れた際に、現場ではどのようなことが起きていたのかが、当事者の視点でわかる点に彼の小説の凄さがあります。

実際に、金融機関で働いている人からも絶賛されており、就活サイトでは投資銀行を目指す就活生のバイブルになっています。


さて、『獅子のごとく』ですが
これは、某外資系投資銀行の社長をモデルにした小説で、前半は主人公が日本の銀行を辞めてアメリカで投資銀行に転職して、キャリアを重ね、日本支店のパートナーになるところを

後半は彼が中心となって、M&Aのディールを進めていくところが描かれています。


主人公は、黒木亮の小説では珍しい、違法すれすれのところでも躊躇なく突っ込んでいく利益最優先タイプの人間である点や、西部鉄道や阪急・阪神をモデルにした大M&Aのディールが行われる点
などが見どころです。



posted by 損しない金融知識 at 19:16| Comment(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

負けない投資。個人と機関投資家の違いを見極めよう。

マーケットの大部分(90%)を動かしているのは機関投資家(プロの投資家)であり、彼らの判断によって株価は動く。と『敗者のゲーム』には書かれている。





機関投資家は、ブルーンバーグなどの情報端末や、各証券会社からのアナリストレポート、IRミーティングによって直接経営者と話し合えるなど、情報の点において個人投資家より有利である。

さらに、仕事として時間投資のことを考えていられると言う点において時間的に有利な面もある。


よって情報格差の点から、同じ土俵で個人投資家と機関投資家が戦ったら不利である。



そこで、私は機関投資家である資産運用会社や証券会社にインターンに行って彼らの投資手法を研究して、なにか弱点はないか考えてみることにした。



@流動性、A短期的なパフォーマンス測定、Bリスク管理、C株主優待 

このあたりが弱点になるのかなと思う。

@流動性とは
株の購入単位が大きすぎることで、自分の売買によって株価を変動させてしまうこと。
たとえば、時価総額300億円のドワンゴの株を30億円買おうとしても
株が市場に流れてないので買えない、もしくは、買おうとしても自分の買い注文で購入単価を上げてしまう。

投資家の規模にもよるが、時価総額が低い50億円以下の企業の株は、機関投資家が調べていない可能性が高い。 よって、上記に書いた情報格差が生まれづらい。


A、B機関投資家はプロであるがゆえに、毎年(短いところだと4半期や1カ月ごと)に成績を評価される。
よって、「きっと5年後は株価が大きく上昇しているだろうけど、1年後の株価は半分になる可能がある」ような株を買うことはできない。
また、リスク管理部門という部署が、そのようなリスクの高い投資をしていないか監視している。

一方個人投資家が投資をするのは、自分の金であり、損しても自己責任である。
よってリスクを取りに行くことが可能である(もちろん、できる限り低リスクで高リターンを取りにいけるような戦略を考えるのが重要であるが)。



C株主優待とは
企業が株主に贈る商品やサービス券などのことである。

基本的には、自社の商品(スタバならコーヒー券、オリエンタルランドならTDLのチケット)であるが
図書券やギフト券など自社商品と関係ないものを送る企業もある。


普通、1株はみな平等という原則(株主総会での投票権や配当をもらう権利において平等)があるが
株主優待ではその原則が崩れていることがある。

たとえば、スターバックスでは


ドリンク券 株数
2枚 1株以上
4枚 5株以上
10枚 10株以上
20枚 100株以上

とあるように、株数と優待券の枚数が比例しない(大株主ほど不利)

よって、大規模な資金を持つ機関投資家よりも、個人投資家のほうが有利になるのである。

(そもそも、機関投資家は優待券をもらっても金券ショップで換金するのだが)


このように、機関投資家の弱点を分析して、個人投資家のほうが有利なところで勝負をすれば
投資で損をする可能背は少なくなるだろう。



posted by 損しない金融知識 at 18:07| Comment(2) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月05日

身近なもので金融用語を説明してみるA

友達に空売りってなにって聞かれたので説明します。


空売りとは、株を借りてきて売り、株かが下がったら買い戻して借り手に返すこと。
もちろん、売った株が上がったら、買い戻す価格も上がって損をします。


これを読んで??
と思った人のために身近な例を用意しました。

昨年の今頃FF13が発売されました。
私はせっかくPS3を買ったし、話題作なのでプレイしたいんですが、FFシリーズをやったこともないし
自分で買わなくても、ゲーマーの友達が発売日に買って徹夜をしてクリアしたと聞いたので
彼に借りることにしました。

私は
「FF初挑戦だし、攻略サイトを使わずに自力でクリアするつもりだから、クリアに1か月くらい時間かかるかもー」といってゲーマーな友達からFF13を借りました。

腹黒い私はゲームを借りた日(発売から3日目)に中古ゲーム屋さんにてFF13を売りました。

発売後すぐなのでFF13は高値で売れました。
さらに、FFのようなビックタイトルはよく売れますが、中古市場に出回る本数も多いのですぐに値段が下がることを知っていました。

というわけで一ヶ月後に中古屋さんにいくと、予想通り価格が下がっていました。
そこで本多君はFF13を一か月前に売った価格より低い価格で買い戻して、攻略サイトをつかってサクッとクリアーした後にゲーマーの友達に返しました。

これが空売りの仕組みです。

株もゲームソフトも流通しているものはみんな同じものなので、空売りが成立します。
しかしながら、美術品のようにオンリーワンなものは同じものを買い戻すことが難しいので空売りはできません。

私はすげー腹黒いやつですが、さすがに一般的な常識を持ち合わせているのでFF13を貸してもらったお礼に、友達に飯を一回おごります。

株の世界でも、株を貸したら金利を取れます。

マーケットっておもしろいね。


ちなみに、FF13は、ワゴンにあふれており、発売から半年後には1000円くらいで投げ売りされていたりしてます。
posted by 損しない金融知識 at 01:03| Comment(0) | 金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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