マーケットの大部分(90%)を動かしているのは機関投資家(プロの投資家)であり、彼らの判断によって株価は動く。と『敗者のゲーム』には書かれている。
機関投資家は、ブルーンバーグなどの情報端末や、各証券会社からのアナリストレポート、IRミーティングによって直接経営者と話し合えるなど、情報の点において個人投資家より有利である。
さらに、仕事として時間投資のことを考えていられると言う点において時間的に有利な面もある。
よって情報格差の点から、同じ土俵で個人投資家と機関投資家が戦ったら不利である。
そこで、私は機関投資家である資産運用会社や証券会社にインターンに行って彼らの投資手法を研究して、なにか弱点はないか考えてみることにした。
@流動性、A短期的なパフォーマンス測定、Bリスク管理、C株主優待
このあたりが弱点になるのかなと思う。
@流動性とは
株の購入単位が大きすぎることで、自分の売買によって株価を変動させてしまうこと。
たとえば、時価総額300億円のドワンゴの株を30億円買おうとしても
株が市場に流れてないので買えない、もしくは、買おうとしても自分の買い注文で購入単価を上げてしまう。
投資家の規模にもよるが、時価総額が低い50億円以下の企業の株は、機関投資家が調べていない可能性が高い。 よって、上記に書いた情報格差が生まれづらい。
A、B機関投資家はプロであるがゆえに、毎年(短いところだと4半期や1カ月ごと)に成績を評価される。
よって、「きっと5年後は株価が大きく上昇しているだろうけど、1年後の株価は半分になる可能がある」ような株を買うことはできない。
また、リスク管理部門という部署が、そのようなリスクの高い投資をしていないか監視している。
一方個人投資家が投資をするのは、自分の金であり、損しても自己責任である。
よってリスクを取りに行くことが可能である(もちろん、できる限り低リスクで高リターンを取りにいけるような戦略を考えるのが重要であるが)。
C株主優待とは
企業が株主に贈る商品やサービス券などのことである。
基本的には、自社の商品(スタバならコーヒー券、オリエンタルランドならTDLのチケット)であるが
図書券やギフト券など自社商品と関係ないものを送る企業もある。
普通、1株はみな平等という原則(株主総会での投票権や配当をもらう権利において平等)があるが
株主優待ではその原則が崩れていることがある。
たとえば、スターバックスでは
ドリンク券 株数
2枚 1株以上
4枚 5株以上
10枚 10株以上
20枚 100株以上
とあるように、株数と優待券の枚数が比例しない(大株主ほど不利)
よって、大規模な資金を持つ機関投資家よりも、個人投資家のほうが有利になるのである。
(そもそも、機関投資家は優待券をもらっても金券ショップで換金するのだが)
このように、機関投資家の弱点を分析して、個人投資家のほうが有利なところで勝負をすれば
投資で損をする可能背は少なくなるだろう。
posted by 損しない金融知識 at 18:07|
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